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全国70万橋の老朽化問題|日本のインフラ危機と橋梁補修の今後を解説

日本全国には現在、約70万橋もの橋梁が存在しています。道路、鉄道、水路――私たちの日常生活を支えるこれらのインフラは、今、深刻な老朽化という課題に直面しています。しかし、その実態や補修の必要性について正確に理解している方はまだ多くありません。

本記事では、日本の橋梁老朽化の現状とリスク、そして橋梁補修工事の今後の展望について、長野県松本市を拠点に橋梁補修・耐震補強工事を手がける株式会社富士建がわかりやすく解説します。

 

日本の橋梁老朽化の現状|データで見る深刻な実態

70万橋時代の到来と高齢化率の急増

国土交通省の調査によると、日本全国の道路橋(2m以上)の数は約72万橋にのぼります。これらの橋梁の耐用年数は一般的に50〜60年とされており、高度経済成長期(1960〜1980年代)に集中して建設された橋梁が、今まさにその寿命を迎えつつあります。

重要データ

  • 全国の橋梁数:約70万橋(2m以上の道路橋)
  • 橋梁の耐用年数:一般的に50〜60年
  • 補修工事が必要な橋梁の割合(2020年時点):約18%
  • 10年後(2030年頃):約43%に増加と予測
  • 20年後(2040年頃):約67%に増加と予測

上記のデータが示す通り、現在は全体の18%程度に留まっている補修必要橋梁が、20年後には3分の2を超えると予測されています。これはもはや一部地域の問題ではなく、国家レベルのインフラ危機と言えます。

 

なぜ今、橋梁の老朽化が問題になっているのか

①高度経済成長期の集中投資による「一斉老朽化」

日本の橋梁整備は、東京五輪(1964年)前後からの高度成長期に急増しました。当時、道路インフラの整備が国家的な優先事項とされ、全国各地で多くの橋が短期間に建設されました。そのため、ちょうど今の時代に「建設後50〜60年」を迎える橋が一斉に集中している構造になっています。

②維持管理・補修の先送りによる劣化加速

多くの地方自治体では、財政難を背景に橋梁の定期点検や補修工事が後回しにされてきた歴史があります。軽微なうちに手を打てば低コストで済む補修も、放置することで劣化が進行し、大規模な修繕・架け替えが必要になるケースが増えています。「予防保全」から「事後保全」への転落は、長期的なコスト増大を招く最大の要因です。

③地震・豪雪・凍結による物理的ダメージの蓄積

長野県のような山間部・豪雪地帯では、気温の寒暖差によるコンクリートの膨張・収縮、凍結融解の繰り返しが橋梁の劣化を大幅に加速させます。加えて、日本は地震大国であり、橋脚への繰り返し荷重や震動が構造疲労を引き起こします。自然環境の厳しい地域ほど、橋梁の定期的なメンテナンスが不可欠です。

 

放置するとどうなる?老朽化橋梁の危険性

橋梁の老朽化を放置することは、単なる「見た目の問題」ではありません。次のような深刻なリスクにつながります。

老朽化放置のリスク

  • コンクリート剥落による通行人・車両への直撃事故
  • 地震時の橋桁落下・落橋リスクの増大
  • 通行規制・通行止めによる地域住民・物流への甚大な影響
  • 架け替え費用の膨大な財政負担(補修の数十倍のコストになることも)
  • 緊急輸送路の遮断による災害対応の遅延

実際、国内では老朽化した橋梁のコンクリートが剥落し、通行車両が損傷するトラブルも報告されています。早期発見・早期補修が、人命と財政の両面を守る最善策です。

 

橋梁補修工事の主な種類|工法比較一覧

橋梁の劣化状況や部位に応じて、様々な補修工法が存在します。以下に代表的な工法を整理します。

工法名
概要
主な適用場面

ひび割れ注入工
特殊低圧注入器具でエポキシ樹脂等をひび割れ深部まで注入し、構造を回復させる工法
コンクリートのひび割れが発生した橋脚・床版など

断面修復工
劣化したコンクリート部分をはつり除去し、断面修復材で断面を復元する工法
中性化・塩害・凍害による断面欠損が生じた箇所

剥落防止工
繊維材料を含んだ表面被覆を施し、コンクリート片の落下を繊維で受け止める工法
将来的な剥落危険性がある橋梁の桁下面・橋脚

伸縮装置取替工
橋の路面部に設置され、温度変化・地震の衝撃を吸収する伸縮装置を取り替える工法。超速硬コンクリートを使用し早期開放が可能
伸縮装置の摩耗・破損・漏水が見られる橋梁

支承取替工
経年劣化や震災で機能低下した支承を適切なものに取り替え、水平力・鉛直力・耐震性を回復する工法
支承の腐食・変形・機能低下が確認された橋梁

高欄補修工(防護柵工)
橋の欄干(ガードレール部分)を撤去・補修・新設する工法。地覆のコンクリート打設も行う
高欄の腐食・破損・基礎コンクリートの劣化が見られる橋梁

 

橋梁耐震補強工事の重要性|長野県・松本市の地域特性から考える

地震大国・日本で橋梁耐震補強が欠かせない理由

日本は世界有数の地震多発国です。突如として巨大地震が発生するリスクは、全国どの地域においても否定できません。橋梁が地震で損傷・落下した場合、緊急車両の通行が遮断され、救助活動や物資輸送に甚大な影響が出ることは、過去の大規模震災が証明しています。

長野県は内陸部に位置し、複数の活断層が走る地域です。松本市周辺でも過去に複数回の有感地震が記録されており、橋梁の耐震性確保は地域インフラを守るうえで特に重要な課題となっています。

主な橋梁耐震補強工法

工法名
特徴・概要

鋼板巻き立て工
既設橋脚の周囲を補強鋼板で巻き立て、高力ボルトで接合・一体化することで靭性と耐震性を高める工法

炭素繊維シート工
鉄筋コンクリート構造物の躯体表面に炭素繊維シートを樹脂含浸で接着し、軽量かつ高強度な補強を実現する工法

落橋防止工
地震時に橋桁が落下しないよう、桁と橋脚・橋台を連結する装置を設置する工法

変位制限工
地震時の桁の移動を制限し、支承や伸縮装置の損傷を防ぐためコンクリート突起や鋼製ブランケット等を設置する工法

 

橋梁補修の今後|市場拡大と専門業者の役割

5年に1度の点検義務化が補修需要を加速させる

2014年の道路法改正により、道路管理者(国・都道府県・市区町村)は橋梁を5年に1度、近接目視による定期点検を実施することが義務付けられました。点検によって損傷が確認されれば、速やかな補修・補強工事の実施が求められます。これにより、全国的に橋梁補修工事の需要は今後さらに増加することが見込まれています。

「新設」から「維持管理」へのシフト

かつての建設業は「新しく作る」ことが中心でしたが、今後の公共工事は既存インフラの「維持・補修・更新」にシフトしていきます。国土交通省の方針でも、新設よりも既存施設の長寿命化を優先する「予防保全型維持管理」への転換が明確に打ち出されています。

橋梁補修を専門とする業者の存在意義は、今後ますます高まっていくでしょう。

富士建の対応力

株式会社富士建(長野県松本市)は、橋梁補修・耐震補強工事の専門業者として、調査診断から補修工法の提案・施工まで一貫して対応しています。1級土木施工管理技士が自社で施工管理を行い、自社スタッフが施工にあたるワンストップ体制を構築。松本市・塩尻市・安曇野市をはじめ、長野県全域の公共工事を多数手がけてきた実績があります。

 

まとめ|橋梁老朽化は「今すぐ」取り組むべき課題

全国70万橋の老朽化問題は、これから20年にわたって加速度的に深刻化していきます。2020年時点で18%だった補修必要橋梁の割合が、2040年には67%に達するという予測は、対策を先送りにすることのリスクを明確に示しています。

橋梁の補修は「壊れてから直す」事後対応ではなく、「劣化が進む前に手を打つ」予防保全の考え方こそが、安全確保とコスト最適化の両立につながります。特に長野県のような積雪・凍結・地震リスクが重なる地域では、早期の点検と適切な補修・耐震補強の実施が極めて重要です。

「橋梁の点検結果について相談したい」「補修工法の提案を受けたい」「長野県内の橋梁補修を依頼したい」といった方は、ぜひ株式会社富士建にお気軽にご相談ください。

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株式会社富士建
〒390-1241 長野県松本市新村3332 新村ビル 204
TEL:0263-48-4178 FAX:0263-50-5037
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